開眼供養
先日、ある方の紹介で、仏壇の開眼供養を執り行わさせて頂きました。
開眼供養とは、僧侶が読経し、本尊や位牌に魂を宿らせる儀式となるため、「御魂入れ」「御性根入れ」「入魂式」などとも呼ばれています。
読み方は「かいげんくよう」と読みます。
開眼供養は、仏壇に対しておこなうのではなく、ご本尊や位牌や墓石に行います。
魂を宿らせることで、普通の“物”だったものが、手を合わせる対象になります。
新しく購入したときのほかに、親族がお亡くなりになられた時も、これまで納めていた位牌に加えて新たに位牌を納めることになるので供養が必要になります。
※お墓を閉じて更地に戻すときや、引越しや家の外に出すことがあれば、魂を抜き取るための法要として閉眼供養(へいがんくよう・へいげんくよう)があります。
さて、この度のご依頼主は、70才くらいのかたで、二年前に奥さまを亡くされました。
それまでは、奥さまが仏様のお世話をされており、旦那さんは「何もわからないんです」とおっしゃってましたが、果物などお供えもきちんとされており、奥さまの好物なのか、ベビーカステラもありました。
供養も終わり、旦那さんが「私も、拝んでいいですか」と手を合わされました。
私は、旦那さんの姿を見ていました。
その背中から本当に、奥さまを大事にされ、奥さまとお2人で、一生懸命生きてこられたんだな。そして今、奥さまに感謝して、手を合わされていることが伝わってきました。本当に感無量でした。
この様な場に立ち会わさせていただき、素晴らしい方と、ご縁を頂き、人として、僧侶として、感謝の一日でした。
合掌。
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